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2020.06.19
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伊勢。神の国からあの歴史の舞台へ②

名古屋から伊勢にかけての伊勢湾沿いの一帯は、
神々の時代や、そして天下を争った武士たちの時代に
数々の物語を生み、日本の歴史を形づくってきた地。
いまに伝わり、脈々と生き続けるその遺産を訪ねよう。
背後に息づくドラマと文化に思いを馳せて。
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  • Michiyo Nishiuehara
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  • Seiichi Saito
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皇室の祖神、天照大御神を祀る神宮

  • 神宮では式年遷宮といって二十年に一度、これらの建造物を新しくする。「昔のままの形を常に更新していくことで永遠を求める、日本ならではの心性がここにはあります」
  • 「常若(とこわか)」、というのだそうだ。690年に始まって1300年余、中断や遅れはあったが式年遷宮は連綿と続けられ、神宮は古式を保ちながら常に新しく若くあり続けている。そこには永遠の命の連鎖と人々の繁栄、安寧を願う心がこめられているのだろう。
  • 拝所へ進み、心静かに二拝二拍手、そして一拝。心なしか柏手の音もおごそかに響いた。
  • 参拝を終えて神の領域を後にしたら、誰もが目指すのが昔ながらの町並みが続く「おはらい町」と、その中ほどに広がる「おかげ横丁」。
  • おはらい町は、かつてお伊勢参りの人たちの世話をする御師(おんし)の町として栄えた。時代の変化で1970年代にはすっかりさびれたが、これではいけないと町並みを修景・整備。1993年の式年遷宮に合わせておかげ横丁をオープンし、蘇りを果たしている。
  • いまでは風情豊かな店々がぎっしり並び、伊勢うどんやてこね寿司、赤福などの名物菓子、伊勢地方や三重県の物産の数々……。伊勢ならではのものがそろって、どこからこんなに人がと驚くほどのにぎわいぶり。
  • 昔からお伊勢参りは聖・俗セットと決まっている。悠久の時の流れや自然の力、神々の存在を感じさせる神宮の空気から一転。おごそかな気持ちで神を拝した身に、いまは人々の喧騒と活気が心地いい。

  • 内宮の正宮には天照大御神を、外宮正宮にはその供物を司る豊受大御神を、さらに両正宮に関わりの深い14の別宮をはじめ全125社が祀られている。内宮は五十鈴川の上流の地に千古の森に囲まれ、古代のたたずまいを伝える。両正宮に捧げものができるのは天皇だけなので、賽銭をあげてはいけないことを心得ておこう。

  • 五十鈴川にかかる宇治橋は神と人を結ぶ架け橋。西詰め北側2番目(右側通行で帰る際の最後から2番目)の擬宝珠には橋の安全を祈る萬度麻(まんどぬさ)というお札が納められ、触ればまた伊勢に来ることができるといわれる。

  • 五十鈴川御手洗場。清らかな川水で、手水舎と同じようにお清めできる。1692年に徳川綱吉の母、桂昌院が寄進した石畳で整備されたもの。

伊勢神宮

  • 伊勢市宇治館町1
    TEL:0596-24-1111
    www.isejingu.or.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

由緒ある建物で伊勢の料理を
すし久

  • ボリュームたっぷりのてこね寿司
  • 一部に明治2年の遷宮で下賜された古材を使っているという、由緒ある建物は風情満点。裏は五十鈴川で、窓には気持ちのいい風景が広がる。名物は伊勢の郷土料理の鰹のてこね寿司と伊勢芋の麦とろろ。てこね寿司は甘めの寿司飯とづけ鰹の味がマッチして、ボリュームもたっぷり。

すし久

これがうどん?と驚くなかれ
うどんや ふくすけ

  • うどんや ふくすけの伊勢うどん
  • 伊勢うどんを初めて食べれば誰もが驚く。地元の人いわく「うどんと思わないで食べてください」。なるほど麺は太くて柔らかくてふわっふわ。真っ黒なタレを絡めて食べる。タレに店の個性が出るそうで、ふくすけのタレはだしがしっかり効いて、見た目ほどしょっぱくなく、うまい!

うどんや ふくすけ

鮑や伊勢海老、新鮮で贅沢な伊勢の海の幸を堪能
割烹大喜

  • 宇治山田駅前にある、伊勢・志摩産の魚介類を中心に提供する割烹。味には定評があり、伊勢神宮ご参拝の皇室の食事も奉仕している。伊勢海老や鮑の料理から、お手頃な定食や握り寿司、てこね寿司や一品料理も豊富だ。伊勢海老は冬が旬でこれからの季節は鮑がおいしく、貝のうまみと甘味が凝縮するバター焼き(写真)がお薦めだそうだ。時価だがおおむね1個4千円内外。

割烹大喜

  • 伊勢市岩渕2-1-48
    TEL:0596-28-0281
    ise.ne.jp/daiki/
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

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