宇治橋を隔てて聖俗隣合わせの伊勢参り
- 伊勢神宮、または親しみをこめてお伊勢さん。そう呼ばれているが、正式名称はシンプルに「神宮」という。それは2千年の昔、伊勢の地に三種の神器のひとつ八咫鏡(やたのかがみ)をご神体として天照大御神を祀った、唯一無二の存在であることによる。
- 神宮には内宮と外宮がある。外宮からの参拝が古来の習わしで、まずは定法通り外宮に参拝。さらに5kmほど離れた内宮へ。鳥居をくぐって宇治橋を渡れば、そこはもう神の領域だ。
- 砂利を踏みしめて参道を歩く。
- 周りは鬱蒼たる森。目線を上げれば梢の向こうには山々が連なって緑一色、森のパワーに圧倒されそうになる。神宮の神職の方の話では、「見える山はすべて神宮の宮域。広さは5500ヘクタール、東京の世田谷区と同じぐらいあります」。
- 神楽殿のような銅板葺入母屋造の建物もあるが、神の鎮座する正宮や別宮をはじめ、神々のための建造物は萱葺に素木の造り。シンプルきわまりない美しさが心を打つ。