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2019.02.28

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『よそさんには教えたくない　無二の京都』

京都と桜と猫と

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「ある日、カメラを持ってこの道を歩いていたら、猫が前からやってきた。急ぐそぶりを見せずゆっくりと、うららかな桜散策を楽しむように。思わず、シャッターを切っていました」と話すのは、京都在住の写真家・福森クニヒロさん。長年、数々の桜を撮影しているが、町家が続く石畳の通りと桜とのコントラストは、格別に素敵だという。
写真の白川南通は、祇園のなかでもとりわけ景観が美しい一帯で、片側に白川が流れ、その川に沿うようにして枝垂れ桜が咲き誇る名所。「満開の時季は、枝垂れ桜がトンネルのようになるんです。くぐるように歩いていると、もう、感動で胸がいっぱいになる。桜風景を立体的に撮れるスポットでもあります」とアドバイスしてくれる。
はんなりと街が色づく桜の時季の京都はことのほか美しく、何をおいても駆けつけ、その優麗さを愛でたくなる。白川に沿って歩くと、いつしか知恩院など名所を抜け岡崎にたどり着く。早咲きの彼岸桜や枝垂れ桜、染井吉野、八重桜と、さまざまな桜を春先から五月初旬まで楽しめるのも嬉しい。
時を忘れ、ぶらりぶらりと散策すれば、桜好きの猫にばったりと出合うかもしれない。