- 福岡県は、神社の数が全国で3番目に多い。
古が偲ばれる歴史ある神社から、現代の生活に合わせた参拝ができる神社までさまざま。
そのなかから“今だからこそ行きたい”神社を厳選。
境内の清廉な空気に癒やされながら、暮らしの幸せを願い、美しい時が流れる“ 福” を見つけに、さぁ、出かけよう。
御本殿の改修中のみの限定、“浮かぶ森”に宿る願い
- 小さな森が浮かんでいるよう。
- 太鼓橋を渡り、楼門をくぐると、社殿の屋根にこんもりと生い茂る森が目に飛び込んでくる。緑豊かな周囲の自然と調和が取れた美しさに、驚いた心がすっと静まる。清々しい木々の香りに包まれながら、「天神さま」と親しまれる菅原道真公に手を合わせた。
- 太宰府天満宮は今、2027年に斎行される「菅原道真公一千百二十五年太宰府天満宮式年大祭」に向けて、国重要文化財の「御本殿」、回廊など大改修の真っ最中。森を屋根に頂く「仮殿」は御本殿の改修中に道真公を祀るため、2023年5月から参拝者を迎えている。
仮殿の森には、梅や桜、クスノキ、紅葉など、約60種類の植物が植えられ、四季折々の変化が楽しめる。伝統を引き継ぎながら、未来への希望が込められている。
- 御本殿の大改修は124年ぶり。約3年の限定で作られた仮殿の太宰府天満宮が見られるのは、まさに今だけだ。
- 仮殿を設計したのは国内外で活躍する建築家の藤本壮介さん。初めて太宰府天満宮を訪れたとき、御本殿の屋根が大きく美しいこと、豊かな森に包まれていることに心惹かれたという。そして、道真公を慕う梅の木が一夜にして大宰府まで飛んできた「飛梅(とびうめ)伝説」に着想を得て、仮殿の佇まいを作り上げた。
- 外壁がない仮殿だが、祈祷する斎場では不思議と周囲の喧噪が遠のく。柔らかな自然光が降り注ぐ天井の丸窓は、神様の世界と人間の世界をつなげているかのよう。
仮殿を支える柱の数は御本殿と同じ。御帳(みとばり)と几帳(きちょう)を通して、神様を間近に感じられるのも仮殿ならでは。 境内を彩るのは学業成就を願う絵馬や、季節に合わせて色が変わるおみくじ(年間11色)。幸せへの願いは昔も今も変わらない。
- 斎場で天神さまと人との空間を間仕切る御帳(みとばり)と几帳(きちょう)は、ファッションブランドMame Kurogouchiが製作。太宰府天満宮には、古くから最先端の文化が奉納されてきた。Mame Kurogouchiによる繊細な彩りの御帳と几帳も、古代と現代の技術が融合したもの。
道真公から続く伝統を引き継ぎ、未来へつなぐ美しい森の仮殿「太宰府天満宮」
ご祈願をお願いすれば、仮殿の斎場に上がることができる。
太宰府天満宮のお守りといえば、やはり学業成就。
名物「梅ヶ枝餅」は、小豆餡を薄い餅の皮で包み、梅の焼き印をつけたもの。大宰府に配流された道真公に近くの尼が好物の餅を梅の枝に刺して供したのが由来。近隣の茶屋では中はもっちり、外側はカリッとした焼き立てが食べられる。 天神の杜の先にある九州最古のお稲荷さんといわれる「天開稲荷社」。
太宰府天満宮
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住所:福岡県太宰府市宰府4-7-1
TEL:092-922-8225
参拝時間:
【開門】「春分の日」より6:00/「秋分の日」より6:30
【閉門】4~5月・9~11月 19:00/6~8月 19:30/12~3月 18:30
アクセス:西鉄太宰府線「太宰府駅」下車 徒歩約5分
www.dazaifutenmangu.or.jp
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