洗練を味わう美術館
illustration=Kayo Yamaguchi - 終着地は街中に素敵なアートスポットが点在する金沢の2019年に誕生した新スポットをセレクト。「昭和の名建築を数多く手掛けた谷口吉郎の生家跡に建つ金沢建築館です。吉郎の長男で世界的な建築家である谷口吉生が手掛けたもの。吉生の設計では、同じく金沢にある『鈴木大拙館』の美しい水鏡が印象的ですが、こちらも茶室から眺める水庭が素晴らしいです。金沢建築館が建つ寺町通は、その名の通り寺社が多い風情のある場所。この景観の中で、谷口吉郎のモダニズム建築の思想が育まれたと思うと感慨深いですね」
迎賓館赤坂離宮の「游心亭」の広間と茶室を忠実に再現。向かいの水庭を眺めていると、時間を忘れそうだ。
吹き抜けが心地よい、コンクリートを使ったミニマルな空間は、谷口吉生建築らしさを感じさせる。
建築館のテーマは「建築と都市」。金沢の景観を愛した谷口吉郎の願いによって作られた。
- 写真:北嶋俊治 ※画像はすべて谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館提供
谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館
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住所:石川県金沢市寺町5-1-18
TEL:076-247-3031
営業時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
www.kanazawa-museum.jp/architecture
※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。
MOYO URASHIMA
- 美術館訪問が日課のフリーライター。国内外の旅行先でも美術館を尋ね歩く。『東京のちいさな美術館めぐり』(GB)をはじめ、美術関連の著書多数。All Aboutのオフィシャルガイドとして「美術館」を担当中。