- 山頂に積もる雪の白、中腹の紅葉の赤、そして麓の緑。初秋の白馬では、この「三段紅葉」が見ものだ。気楽に見物できる白馬大橋などからの眺めもいいが、せっかくならもう少し紅葉へ近づきたくなる。
唐松岳から四方八方に伸びる八方尾根。その中腹に位置する八方池へは、麓からゴンドラと2本のリフトを乗り継げば、あとは歩いて60分ほどで到着できる。白馬三山を水面に映す様が、実に見事だ。ここまで来ると、特別天然記念物のライチョウに出会うチャンスも生まれてくる。
健脚であれば、さらに唐松岳の山頂を目指すのもいい。
「アルブル」は、フランス語で「木」。
天然木の太い梁、全体の木質感が生み出す落ち着き。
- 夕刻、ホテルにチェックインする。吹き抜けのロビーが気持ちいい。古木を使った天井の梁がダイナミックで目を奪われる。石畳のフロアも重厚感があって、まさに洗練された山小屋というイメージだ。
味わい深い手摺を備えた階段 を上がると、正面にはアンティークなスキーが展示され、ここがアルペンスキーの聖地であることを思い起こさせる。
階上では、回廊でラウンジへと通じる。左手に暮れなずむ中庭の風景が広がり、柱に灯されたランプ風の照明が、旅先での特別感を演出してくれている。 2階ラウンジからロビーを望む。まさに大きな山小屋のような雰囲気で、重厚感と高級感が調和している。ガーデンに向いた2階の格子窓や階段手摺などの建具、ファニチャーもウッディにまとめられ、石畳風のフロアも美しい。 階段を上がったところには年代物のスキーが展示され、雰囲気をさらに高めている。 - 部屋で少しくつろいだあと、露天風呂付きの大浴場へ向かう。天然温泉でのんびり温まると、ここまでの旅と散策のほどよい疲労感が心地よい充実感に変わっていく。
日本有数の高いpH値を持つことで知られる白馬八方温泉を引いた大浴場。やわらかな泉質の湯が、遊び疲れた体をやさしく労る癒やしの空間。男湯・女湯ともに露天風呂付き。 - 部屋に戻り、ソファに身を委ねる。小粋な4脚のチェアに囲まれたダイニングテーブル、木材を薪風にあしらったパーテーションカウンター、ベッドルーム。
あらためて部屋を見渡して、なるほど、と気づく。あのロビーのモチーフが、この部屋のデザインにも活かされている。
- 古木テイストの梁、塗り壁風の壁材。印象的なランプ風のペンダント照明が、くつろぎのダイニングを照らす。上質な肌触りを持ちながら、温かく包み込んでくれるような居心地のよさ。まさに、ここも洗練されたラグジュアリーな「山小屋」なのだ。
- 白馬八方尾根の見事な三段紅葉。珍しい野鳥や可憐な高山植物など、希少な自然との出会い。そして白馬東急ホテルが新たに提示した〝くつろぎ〞を体現するコンセプトルーム「アルブル」。
白馬の秋旅。その3つの収穫は、旅人の心と体を豊かに満たす魅力にあふれている。 数に限りはあるが、ジェンガなど部屋で楽しめるゲームの貸し出しも。 ダイニングテーブルとベッドルームを仕切るカウンターには、ホテルのガーデンで伐採した木材を薪風にディスプレイするなど、「木」を感じるあしらいが随所に。 塗り壁風の壁材や小粋なあしらいのファニチャーなど、ホテルスタッフが自ら探し出してデザイナーに提案したものも多く、室内の完成度を高めている。 ディナーでは、ホテル総料理長が信州の食材を探求し、培った技術と情熱を込めたフレンチコースをぜひ味わいたい。写真は北アルプスの湧水100%で育った白馬村産の信州サーモンが主役のひと品。
白馬東急ホテル コンセプトルーム「アルブル」
白馬東急ホテル
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住所:長野県北安曇郡白馬村大字北城4688
TEL:0261-72-3001
アクセス:JR「長野駅」から特急バスで約1時間15分
「白馬八方バスターミナル」下車、ホテル送迎車で約3分
JR大糸線「白馬駅」からホテル送迎車で約8分
長野自動車道〈安曇野IC〉、上信越道〈長野IC〉からそれぞれ約1時間
tokyuhotels.co.jp/hakuba-h/