INTERVIEW
2019.02.28
INTERVIEW
MY TRAVEL PARTNER vol.1
小山薫堂
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「忘れてしまいそうなことこそ、記憶に残しておきたいんです」
- 私にとって旅とは、日常を俯瞰して見つめる眼鏡みたいなものです。眼鏡というよりも、老眼鏡に近い。毎日の生活のなかには、近過ぎて見えなくなっているものが、いっぱいあります。でも、旅に出て距離を置くと、何気ない毎日の生活が「幸せなものなんだなあ」と実感できます。
- 旅の必需品は、グローブ・トロッターのトロリーケース。以前は「重たそう」 という印象を持っていましたが、とにかく軽く、使いやすい。徐々に自分の体になじんでくる楽しさもあります。 使い始めてから3冊目に突入したスマイソンのトラベルノートも欠かせないアイテムです。書く内容は、『おそらく忘れてしまうだろう』と思えることです。大切なことは、頭で覚えていられますからね。例えば、「ドイツ・ ケルンのDAIKANというラーメン屋。 塩白ぱい湯たん味を選んで正解だった」という感じ。このノートはいわば、その旅の情景を思い出す"記憶の栞"です。
- いつも持ち歩いているカメラはライカM10。二十数年前、ライカもデジタルカメラを発売しました。その時、ライカは『カメラの底からフィルムを入れていたから、SDカードも下から入れる構造にしよう』と考えた。ライカって、そういうところに情熱を注ぎます。そんな社風というか、ブランド哲 学に心惹かれるんですよ。
ハワイで購入したグローブ・トロッター100周年モデル。表面にハワイ諸島のシルエットがプリント。
カバーにTRAVEL
NOTEの文字が刻印。行きの機内で便名、 座席番号、旅の目的、同行者の名前などを、帰りは旅のちょっとした思い出を記入。
20年以上愛用するライカM10。「ライカはものづくりのお手本のような存在です」
Profile
- KUNDO KOYAMA/放送作家、脚本家
1964年熊本県生まれ。『料理の鉄人』など多くのTV番組を企画。脚本を手がけた映画『おくりびと』はアカデミー賞外国語映画賞受賞。くまモンの生みの親でもある。
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