- 四国で放映されたテレビ番組『自転車へんろ旅』で、1年をかけて「四国八十八カ所」を巡礼したサッカー 元日本代表の前園真聖さん。弘法大師・空海ゆかりの寺院を訪ねてまわる旅は楽しく、心に残る出合いや、感じることもたくさんあったという。
- そんな実りある旅の最後の地として、どうしても訪ねたかったのが、京都の東寺だった。
「四国遍路を無事に終えたことをご報告したかっ たんです。お礼参りをし て、やっと僕の旅が終わったという感じですね」
1200年以上の時を経た建物や仏像を鑑賞でき、心癒やされたと話す。 - 「京都は久しぶりですが、改めて綺麗な街だなあと思いました。どこか懐かしかったり、歴史の偉大さに驚いたり。ただただ歩いているだけでも気持ちがいい」と、静かな時間を満喫する。
- そんな前園さんが、普段はできない経験もしたいと選んだのは、花街 上七軒でのお茶屋遊び。京都の知人 に薦められたそうだ。京都に五つある花街のなかでも最古の歴史を誇る 上七軒は、美しい石畳の街並みでも知られる街。他の花街もそうだが、お茶屋は一見では訪れることができず、そこにまたプレミアム感がある。
- 「男の嗜みとして、そろそろお茶屋遊びも、と思う年になりました」と前園さん。
- 美しく清められたお座敷に案内され、ほどなく、煌びやかな衣装に身を包んだ市彩さんが登場。
「おたのもうします」とはんなりとしたあいさつの後、食事や飲み物を薦めてくれる。接待の合間には、舞の披露もあり、日常を忘れ、雅な世界に引き込まれていく。
- 前園さんも市彩さんに導かれてお座敷遊びを体験。虎や和藤内(軍人)、藤内の老母に扮して勝負する「とらとら」では好勝負だった前園さんも、反射神経を要する「金比羅舟舟」ではなぜか市彩さんに勝てない。「自信があったんだけどなあ。悔しい!」と再挑戦。粋な花街文化を心から楽しんだ。
- 「お寺に花街、美味しい料理、四季を感じられる自然美。日本の人はもちろん、世界中の人が京都に来たいと言うのが、よくわかりました。僕もまた時間をつくって京都の旅をしたいですね。」
お茶屋の座敷で上七軒の舞妓・市彩さんに もてなされる。 お座敷遊びは、本気で勝負。心から楽しむのが粋な振る舞い。 「金毘羅舟舟」は、向かい合って歌に合わせて、酒の袴をたたいたり、とったりを繰り返すお遊び。 お茶屋の上七軒「市」は紹介制。
上七軒 文楽
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住所:京都市上京区今出川通七本松西入真盛町743
TEL:075-465-3456
営業時間:17:30~22:00
定休日:日曜・祝日
※料理屋『文楽』では舞妓の手配をしてくれる。
念願だった東寺への旅で四国遍路の終了を報告
- 真言宗の総本山「東寺」は真言密教の根本道場で、お遍路さんが道中安全を祈願したり、お礼参りすることで知られる。 前園さんも、四国遍路で各寺院の御朱印をいただいた御朱印帳を持参。最後に東寺の御朱印をいただき完了した。
- 御朱印受付は、東寺境内の食堂内納経所でいただける。「弘法大師」 東寺と墨で記される。 ¥300。東寺では四国遍路についても教えてくれる。
Profile
- Masakiyo Maezono
1973年鹿児島県生まれ。 元サッカー日本代表。2 0 0 5 年現役引退。現在はサッカー解説やメディア出演のほか、「ZONOサッカースクール」を主催し、子供たちへのサッカーの普及活動などで活躍。