GOURMET

2023.08.18
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あまから手帖・江部拓弥が案内②
水辺の美食
エル・ポニエンテ/オクシモロン 北浜

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  • Shinobu Nakai
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  • Kiyotaka Kuratome
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  • まちのスタンスと同じように、ハレの店とケの店が混在しているのも大阪の特徴。「エル・ポニエンテ」のような本格的スパニッシュの先駆け店があるかと思えば、女性に人気のカレーやスイーツが美味しい「オクシモロン北浜」、ラーメン店や粉もの店も並んでいる。「ケの店といっても、B級ではないのが、大阪が食のまちであるゆえん。お好み焼きやたこ焼きも一流の味なんです」
  • 最初は水辺の風景が気に入って入った店も、何度か通ううちに馴染の店になる。たとえ年に1度でもいいから足を運んで常連になれば、より幸せな時間を過ごせると薦めてくれる。

土佐堀川の川風景をスパニッシュとともに

  • 開業から25年を迎えたスパニッシュレストラン。店主の小西由企夫さんは、なにわの名工などにも選出される熟達の料理人。店では、バレンシア風パエリアのほか、イカの墨煮や鮮魚の土鍋料理など、素材重視の本格派料理が味わえる。窓側は、中央公会堂が眺められる絶好の席。夜はライトアップされた川辺の輝きを料理とともに堪能したい。
  • イカの詰め物墨煮¥2,750。

  • 単身スペインに渡って各地で学んだ小西シェフ。

  • アンコウの土鍋煮¥3,300(手前)。川景色を楽しみながら食事ができる。

エル・ポニエンテ

  • 住所:大阪市中央区北浜2-1-21 つねなりビル1階
    TEL:06-6220-6868
    営業時間:11:30~L.O.14:00、17:00~L.O.21:00
    定休日:日曜
    料金:単品¥1,320~
    www.elponiente.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

川沿いのレトロ長屋で味わうスパイスカレー

  • 1912年(大正元年)建築の川沿いの二軒長屋を2016年にリノベーション。2017年、鎌倉や二子玉川で人気のカフェ「オクシモロン」が3号店を開業した。注文が入ってからひと皿分ずつ土鍋で仕上げる和風キーマカリーや、どこか懐かしさのあるカスタードプリンが人気の品。土佐堀川を見渡せる窓際で、降り注ぐ光を浴びて味わうスパイシーなカレーは、心も満たしてくれる。
  • 2階の窓際がプレミアムシート。行き交う水上バスを眺めながら、ゆったりと過ごせる。

  • 和風キーマカリー¥1,390。

  • 北浜長屋は国の有形文化財にも登録される。

オクシモロン北浜

  • 住所:大阪市中央区北浜1-1-22
    TEL: 06-6227-8544
    営業時間:11:30~L.O.16:30(スイーツ、ドリンクL.O.17:00)
    定休日:水曜
    料金:カレー¥1,000~、カスタードプリン¥530ほか
    www.oxymoron.jp
    ※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。

Takuya Ebe

  • Takuya Ebe
  • 1969年新潟県生まれ。
    食の老舗雑誌『dancyu』の編集長などを経て、2022年の秋から関西に拠点を移す。ʼ23年1月号より、『あまから手帖』編集長。阪神タイガースとカレーとロックンロール好き。


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