- 師匠から受け継いだ“コーヒー豆の声を聴く”を信条に、ひたむきに一杯のコーヒーと向き合う焙煎士、川上敦久さん。
- 豆の特性や状態などにより炭のくべ方、温度をすべて自身の手と耳の感覚だけで微調整し、最高のパフォーマンスを引き出す技量が、天才焙煎士と称される所以だ。
機械任せの焙煎式が主流の現在で、経験と感覚だけを信じ炭火焙煎を守る。
- コーヒーのブレンドは豆の持つ風味がぶつかりあってしまうため極めて難しく、3種程度が定説。そんな常識を打ち破る8〜20種ものブレンドが真骨頂。
- 「豆を見極め、焙煎を工夫すれば、それこそ何十数種でも可能なのです。またハンドピック(欠損豆を取り除く)もしないのがポリシー。それでも雑味のない味わいに仕上げることができます」と。
- バラの女王といわれるダマスクローズ、抹茶の一大産地である西尾の抹茶などをブレンドしたコーヒー。さらにはミツバチの巣箱にコーヒーを植え付けて作ったコーヒー蜂蜜なども生み出した型破りな焙煎士の挑戦に興味は尽きない。
黒玉イチゴや情熱の棒をトッピングしたコーヒーソフトクリーム。
「ポケットファクトリー」オリジナルのドリップコーヒー。SDGsを意識し、業界初となる紙のパッケージ。香りが飛んでしまうなど品質維持のためアルミフィルムなどが一般的だが、焙煎技術により実現。多くの企業からオファーが絶えないそう。
- 焙煎工房兼カフェ「ポケットファクトリー」のメニューをのぞいてみると、<このやろ〜><いいんだよ>といったブレンドコーヒー。
- 北海道の濃厚なミルクで作ったソフトクリームのトッピングには、コーヒーを練りこんだチュロス<情熱の棒>、コーヒーで炊いた小豆餡でイチゴをくるんで揚げた<黒玉イチゴ>など。ふざけたネーミングや破天荒のアイデアに思わず笑ってしまう。またカフェインレスなど赤ちゃんでも飲めるコーヒーも。
- コーヒーに魅了された焙煎士は、その愛すべきコーヒーの世界をより多くの人に広めることが使命と。ユニークな発想にも、一本気の覚悟といっさいぶれないコーヒー愛を感じる。
- コーヒーが苦手な人にも。
コーヒーで笑顔にする。
川上さんの目指す道は、ただそこだけ。
元気と幸せをもらえる「ポケットファクトリー」へ足を運んでみて。
- 連載第三弾、次回(9/3配信予定)は2人の匠のコラボストーリーをお楽しみに。
ポケットファクトリー
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住所:愛知県名古屋市北区丸新町93
TEL:052-938-7878
営業時間:13:00〜17:00(基本予約制)
定休日:水・木曜日(毎月第2土・日曜日は豆の挽き売り販売のみ)
※Webサイトで最新情報をご確認の上、お出かけください。
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